いっぽの会の設立
はじめに
当法人は2009年開設当初から、将来的に避けることはできない「親亡き後」の課題に関して、何度も話し合いが行われてきました。ただ、現在まで具体的な方向性・取り組みが実施することができていないまま、現在に至っています。保護者さんも歳を重ねていくたびに「親亡き後」の課題がより現実味を増し、素通りすることはできないことであると危機感をもっている方も多くなってきているように思います。
ただ、「親亡き後」に、わが子の生活する場所は、施設やグループホームということが前提ではなく、自宅やアパートで1人暮らしという選択肢があってもいいと思うのです。その反面、グループホームが必要だという方もみえるのも確かです。そして、これらは今すぐに決断しなければならないということでもないのかもしれません。
では、今、私たちは何を行うべきなのか。それは「わが子(利用者さん)の将来」について、真剣に向き合って、建設的な話し合いをおこなっていくことであると考えます。「難しい」、「今は考えていない」ということではなく、「親が高齢になっても、わが子が自分らしい生活を送るために、何が必要なのか」を今のうちから考えていくことだと思います。簡単なことではないですし、すぐに答えがでることでもなく、迷われることもあると思います。ただ、そういった話し合いを何度もおこなっていくことで、見えてくるものがあるのではないでしょうか。
私たちは利用者さん、保護者さんが抱えてみえる思いを共有し、一緒になって考えていきたいと思います。
まずは、その第一歩を踏み出していくために、法人内に利用者さんの将来を構想する委員会(いっぽの会)を立ち上げていきます。
平成27年2月13日(金)
事業所保護者会総会において、いっぽの会の目的・今後の方向性等を説明しました。
当会の目的・内容に賛同し、一緒に考えていただける方を対象に入会手続きをおこなってもらうなかで、
いくつかの約束事を決めさせていただきました。
①わが子(利用者さん)の将来について向き合い、考えていること
②2ヶ月に一度開催される「いっぽの会」に出席していただくこと
上記のことも踏まえ、16名(世帯)の方が会員として入会されました。
平成27年4月26日(日) 第1回いっぽの会
利用者さん4名、保護者さん10名、南伊勢町福祉課3名、南伊勢町社会福祉協議会2名が参加。
グループホームとケアホームが一元化されることの説明後、意見交換会をおこないました。
平成27年6月「14日(日) 第2回いっぽの会
利用者さん4名、保護者さん10名、南伊勢町福祉課2名、南伊勢町社会福祉協議会1名が参加。
津市にある障がい者グループホームの運営をされている管理者さんをお招きし、建設に至ったまでの経緯、
実際の運営状況、そして今後の課題などのお話をしていただきました。